奥行のあるイラストにしたい!
そんな時は手前にある小物や、背景をぼかすとすごく奥行き感がでます。
これは写真の被写界深度を真似た表現です。
浅い被写界深度の時に、ピントがあっている対象以外の前後の物がぼやける現象です。

▲こちらの写真は猫ちゃん(かわいい)にピントが合っていて、背景の緑はぼや~~~っとぼやけてます。

簡単に説明すると、ピントを合わせた部分を中心にして、そこから離れるほどぼやけていきます。
手前に来ても、ピントより距離があれば同じようにぼやけます。
この記事ではこんな事がわかります
ここではPhotoshopのフィルターの機能を使って、疑似的に写真のような被写界深度を再現してみます。
とても簡単で、写真のような奥行のあるイラストにするのに効果的です。
この記事を書いたのはこんな人です

卯月まめ
- Photoshop歴 22年
- イラストレーター歴 13年(2009年~)
ゲームに登場するモンスターやアイテム、書籍の挿絵などのお仕事をしています。
リアルで厚塗りのイラストが得意。特に動物が得意で、伝説上の生き物やモンスターなどファンタジー系をよく描いています。
フォトショップのフィルター「ぼかし(ガウス)」
フィルターの「ぼかし」にもいくつか種類がありますが、被写界深度を表現するのに一番使い勝手が良いのが「ぼかし(ガウス)」です。

▼数値が3.3だとこのぐらいぼやけます。


こちらは一枚に結合したイラストです。
▼数値が25だとかなりぼやけます。


まるでメガネを外した時の私の視界です👀
▶Photoshopのフィルター「ぼかし」については、また後日、別の記事に書きますね💦
イラストはぼかしたい部分をレイヤー分けしておくと後で楽
小物などはレイヤー分けして描いておいた方があとで楽です。


これだけでも遠近感が出てきました。
イラストの一部だけぼかしたい時はクイックマスクを使う
イラスト(レイヤー)の一部分だけをぼかしたい時は、クイックマスクを使います。
クイックマスクを使って一部分だけをぼかす基本的な方法


今回はエアブラシでふんわり描きました。
失敗した部分は、消しゴムツールで消す事ができます。

ここでは、お皿のレイヤーを選択しています。


ちょっとややこしいかも知れませんが、塗ったところは選択範囲には入りません💦

選択範囲を反転させます。

お皿のレイヤーを選択している状態で、フィルターのガウスを適用します。

選択範囲の部分だけぼかされています。
▶Photoshopのクイックマスク機能はまた後日別の記事に書きますね💦
クイックマスクでガウスの応用
クイックマスクで作った選択範囲は、ブラシの透明度も適用されます。
さきほどのように、ふんわりとエアブラシで塗ると、ふんわりとしたぼかしが入りますが、透明度のはっきりしたブラシで塗ると境界線もはっきりとさせてぼかしが適用されます。

はっきりしたブラシで塗ってみます。
わかりやすいように、ストライプにしてみました。

ぼかし(ガウス)を適用すると、こんな感じの縞模様になります。

上記は透明度をロックにして、ガウスを適用しました。

今度はロックを解除して、ガウスを適用してみます。

画像の外側にも出るようにガウスが適用されます。
このようにブラシを使い分けたりすれば、細かくぼかしを設定できますし、応用して模様のようなものも作れます。
まとめ

ぼかし(ガウス)を使えば、簡単に奥行を感じるイラストができますよ!
▼Photoshopを使ったイラストの描き方